社会基盤工学は、我々が安全で高度な社会活動を行う上でますます重要なものとなっています。しかし、橋梁分野においては年々増加する自動車荷重による疲労損傷や腐食等による劣化の問題が近年大きくなってきているなど、早急に対応するべき問題が山積しています。
本研究室では道路橋に重点を置き、構造力学・コンクリート工学・鋼構造学・橋梁工学等を基礎として、鋼・コンクリート・その他の新材料を使用した橋梁やその他の構造物の合理的設計法に関する研究を行っています。
特に設計法の中でも疲労強度に関する事柄を主に取り扱い、各種材料の疲労強度の解明、耐久性のある構造形式の開発、自動車荷重などの外力評価、鋼とコンクリートの合成構造物の力学的評価などを実験や理論を通じて研究を行い、その結果を実社会に応用していくことを目的としています。
また、FRP等に代表される新材料の土木構造物への適用性や、劣化する橋梁の維持管理のために、鋼材部分とコンクリート部分の相互関係について研究を行っています。
各種実験により得られた実験事実について、工学的に有用な情報を得ると同時に観測された現象を物理的・化学的に正しく把握し、理論の構築に反映させることに努めています。また、本研究室で扱うテーマは、現在実社会において問題となっている事柄を学問的見地だけでなく実践的見地からも取り込んでいます。そのために企業との共同研究を積極的に行い、研究成果をより早く社会に還元することとなっています。 |
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